| 会社名 | 株式会社三和軽合金製作所 |
|---|---|
| 住所 | 大阪府摂津市鳥飼本町1-1-15 |
| 電話番号 | 072-654-1721 |
アルミ鋳物の製造を依頼する際には、確かな技術力を持つ企業に依頼したいものです。今回紹介する株式会社三和系合金製作所は、アルミ鋳造を専門にしている企業です。その高い鋳造技術で、多くのお客さんの期待に応えてきました。本記事ではそんな三和軽合金製作所の強みや提案力、アルミ鋳造の製造工程などを紹介します。
三和軽合金製作所の3つの強み
三和軽合金製作所は、75年以上にわたりアルミ鋳造・鋳物分野で高い技術力と信頼を築いてきた企業です。以下では、同社の3つの強みを詳しく紹介します。
経験に裏付けられた技術力
1946年の創業以来、大阪を拠点に「形あるものは、なんでも形にする」という精神を掲げ、多様な産業のニーズに応えてきました。長年の経験に裏打ちされた確かな技術力と、数多くの顧客・協力会社との実績が同社の大きな強みです。
開発から試作までの一貫対応
同社の特長の一つは、アルミダイカストや鋳物製品の「開発から試作までの一貫対応」です。企画・アイデア段階から参画し、木型・フルモールド・ロストワックスなど多様な方法を活用することで、スピーディーかつ低コストな試作品の製作を実現しているのです。また、量産体制への移行も円滑に行える体制を整えています。
グループ・協力工場とのネットワーク
同社では、金型加工、木型加工、モデル加工、旋盤・フライス・マシニング加工から、表面処理、熱処理、パッケージングに至るまで、多岐にわたる加工をグループ・協力工場とのネットワークで包括的に対応しています。これにより、顧客はワンストップで高品質なアルミ鋳物製品を受け取ることができます。こうした幅広い対応力と信頼性こそが、同社の最大の強みです。
健全なアルミ鋳物の提案を徹底
三和軽合金製作所では、品質の高いアルミ鋳物を実現するため、鋳造工程における「方案設計」を徹底しています。これは単なる製造技術ではなく、鋳物製品の品質・強度・精度を左右する重要な要素です。長年の経験とノウハウに基づいた明確な指針を持っている点が、同社の大きな特徴です。以下では、同社が設けているアルミ鋳造の法案設計についていくつか紹介します。
中空鋳物の壁厚を均一にする
まず基本となるのが、中空鋳物の壁厚を均一にすることです。これは鋳造時の金属流動性を高め、ひけ巣や内部欠陥を防ぐための基本原則であり、製品の強度と安定性を大きく左右します。
急な断面変化を避ける
さらに「急な断面変化を避ける」ことも重視されています。これにより、温度差による応力集中や鋳造欠陥を未然に防ぐ設計を徹底しているのです。形状のなめらかさと一貫性が、高品質な鋳物づくりに直結します。
急な角にはすべてすみ肉をつくる
また「急な角にはすべてすみ肉をつくる」という設計ルールも重要なポイントです。角部に適切なR形状(すみ肉)を設けることで、鋳造時の金属流れがスムーズになり、応力集中を抑制できます。結果として、クラック(割れ)や変形のリスクが低減し、製品寿命の向上にもつながるのです。
接合すべき断面をなるべく減らす
一方で「接合すべき断面をなるべく減らすなど、不要な複雑構造を極力排除する方針も採用しています。これは鋳造時の不具合発生を抑えるだけでなく、コスト削減や加工工程の短縮にも寄与しています。
リブ腕金の設計は最も効果的に行う
最後に「リブ腕金の設計は最も効果的に行う」こともルールとして設けています。これは補強リブを過不足なく配置することで、必要な剛性を確保しながら軽量化を実現する設計思想です。こうしたきめ細かい設計指針は、見た目や寸法精度だけでなく、長期的な耐久性や機能性を左右します。
アルミ鋳物の製造工程を紹介
三和軽合金製作所では、高品質なアルミ鋳物製品を提供するため、設計から仕上げまで一貫した製造工程を確立しています。同社の工程は、効率性と精度、そして品質の安定性を重視した体系的なプロセスが特徴的です。
デザイン・設計
まず「デザイン・設計」では、製品の寸法、肉厚、一体成形か分割かなどの仕様を詳細に検討します。CADによる凝固解析や鋳造シミュレーションを活用し、最適な製品形状と鋳造方案を構築するのです。事前の設計精度が、最終的な製品品質や納期に大きな影響を与えるため、この段階は非常に重要なプロセスと位置づけられている。
型製作
次に「型製作」では、木型や金型を製品の特性に応じて製作します。木型は職人の手作業もしくはNC加工で製作され、製品サイズや複雑さを考慮して最適化されます。一方、金型は耐熱性が高く、冷却速度が速いため、結晶粒が細かく機械的性質に優れた製品をつくることが可能です。
鋳造準備
その後「砂型」または「金型」を用いて鋳造準備を行います。砂型の場合、木型をセットして砂を固め、上下の型を合わせて鋳造する方式です。こちらは、大型かつ少量の生産に適しています。一方、金型は冷却性に優れ、高精度な工業製品向けに広く活用されています。いずれの方法も、欠陥要因と予防策を熟知した上で、品質管理を徹底している点が特長です。
溶解
「溶解」工程では、インゴット(AC4CまたはAC7A)や返り材を溶解炉で加熱し、約660℃で溶解、700℃以上の温度で鋳造します。ガスや酸化物などの不純物を除去し、清浄な溶湯を得ることで品質を確保しています。
鋳造
続く「鋳造」工程では、溶湯を型に注入し、自然冷却によって凝固させます。砂型を破壊して鋳物を取り出し、湯口を切断。砂は再生して再利用し、湯口も返り材として溶解することで、資源の有効活用も図っています。
仕上げ
最後の「仕上げ」工程では、矯正・研磨・塗装などを行い、製品としての最終的な形を整えます。必要に応じて機械加工で寸法精度を高め、さらにアルマイト処理や塗装、メッキなどの表面処理まで一貫対応してくれます。
まとめ
三和軽合金製作所は、75年以上にわたり培った確かな技術力と一貫体制で、顧客から高い信頼を得ているアルミ鋳造の専門企業です。企画段階から試作・量産まで対応できる柔軟な体制と、グループ工場との強力なネットワークにより、高品質な製品をスピーディーに提供しています。また、鋳造方案を徹底し、欠陥の少ない精度の高い鋳物を実現。砂型・金型・溶解・鋳造・仕上げに至るまでの工程を自社で最適化し、強度・耐久性・美観を兼ね備えた製品づくりを行っています。経験・技術・対応力の三拍子が揃った同社は、アルミ鋳物を安心して任せられるパートナーといえるでしょう。



